①天津の人材採用事情

年初にあたり、最近の人材採用動向を現場の目で整理します(注:このコラムは2007年1月のものです。当時と現在を比較する参考になればと思います)。

ワーカー

他の発展地域と比べて確保に切迫感はないようです。市内6区以外の場合、地元採用中心で通勤は各自とするか、市内から通勤バスを走らせるのが一般的です。一部の企業では外地採用(派遣)を積極的に行っています。
処遇条件は、近隣地域や近い業種で相場感が形成されています。

スタッフ(非ワーカー)

感覚論ですが、上海や北京を「処遇条件を上げないと良い人材が採用できない、または他社に流れてしまう」とすると、天津は「処遇条件を上げても、良い人材と出会うのがなかなか難しい」ようです。日本語を採用条件に加えるかどうかで、採用の難易度や処遇条件が大きく変わります。

職種別では、営業職(販売職以外)は他の職種より処遇条件が高めです。会計・財務は日本語と原価計算の経験がネックになりやすい条件です。人事・総務は人事と総務の領域が比較的はっきり分かれていますので、どちらの経験を中心に採用したいのか腹づもりをしておく必要があります。

管理者クラス

「人物・経験・言葉能力すべてを備えた人物をすぐに採用したい」というお気持ちは察しますが、まず難しいのが実情です。

管理者採用では二つの方針からどちらかを選択する必要があります。一つは「条件に優先順位をつけ、すべての要素を追求しない」。もう一つは「選定条件で妥協せず、長期的に候補者を探索する(常時求め続ける)」です。

なお、「管理者は言語能力を優先して採ってはならない」は鉄則です。現法設立時は頼りになりますが、部下の管理やリーダーシップを期待する段階に入った瞬間、悲劇が訪れます……。このような人材を論功行賞的に管理職に任命するのは厳禁です。せめて無任所管理者に留めてください(もちろん、管理者としての力量も兼ね備えている場合は別です)。

最近の傾向ですが、幹部社員候補に対しては処遇条件を柔軟に構える企業が増え始めています。弊社が依頼を受けている採用支援案件を見ると、製造業の部長職で総支給額3000元台から10000元以上まで募集条件の幅が広がっています。「人件費管理も大事だが、中核スタッフの確保は更に重要」という判断だと推察します。

最後に。候補者が入社に同意すると一息つくところですが、実は落とし穴があります。提示給与の定義です。「総額」「手取」「税後」「総支給額」などの言葉が飛び交いますが、会社の意図と本人の理解がずれるケースが増えています。

一般に提示金額は二種類あり、弊社では「総支給額」「本人手取」と呼びます。総支給額は本人負担分の社会保険料・所得税控除前の「グロス」、本人手取は控除した後の可処分金額、「ネット」です。例えば「6000元」と提示した場合、総支給額であれば手取が4500元程度、手取であれば総支給額は7700元強です。さすがに「差不多」では済みません。

金額提示の際は、「総支給額(個人負担分社会保険・所得税控除前)」「手取(社会保険・所得税控除後の可処分額)」など、煩雑でも細部まで明示し、誤解のないようにされることをお勧めします(弊社がお客様に何度も確認させていただくのは、このためです)。

2007.01 Jin誌 掲載

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