コラム

自立するのが理想形という幻想 前

2025年08月28日
日本流が通用しない時代の組織経営

最近、急に近距離の焦点が合いにくくなってきました。いわゆる老眼。今年は人生初めて、睡眠のトラブルも抱えるようになり、五十という節目を実感しています。睡眠の方は、これまでどこでもぐっすり眠れる体質だったんですが、急に夜中に覚醒したり寝つけなくなったりする日が出現。いままで理解できなかった睡眠トラブルに悩む人の大変さがよく分かりました。なお、過去二年で右→左と順番に五十肩も経験しており、老化サインのオンパレード状態と化しています……。

こうして身体の変化を痛感する日々ですが、一つだけプラスの変化もあります。毎年何回かは風邪を引いたり喉を痛めたりして高熱を出す体質だったのが、もう四年近く熱を出していません。子供が学校で風邪を拾ってくるという家族全滅パターンでも私は平気。乳児のころから四十五歳のあたりまですぐ四十度近くの熱を出していた私にとって、奇跡的な変化です。

実は、風邪を引かず、熱を出さなくなったのには明確な心当たりがあります。それは、ある方が紹介しているので関心を持ち、ビタミンについて研究した書籍を読んだこと。その内容を踏まえて、一般に推奨されるより、かなり高濃度で摂取するようにしました(完全に自己責任ですし、安易にお勧めできないので具体的なことは割愛します)。

この摂取方法を始めた時期から、一度も風邪を引かず熱も出していませんので、「思い込み効果」だとしても、私の人生では劇的な変化です。家族や社員は、私が毎年熱を出してダウンするのを(そして、ここ三年以上、一度もダウンしていないのも)見てきましたので、変化の証人はたくさんいます。

それまでの私は、サプリと健康な食生活の間を揺れ動いてきました。サプリの研究はもう十年以上続けていて、体調の変化を見ながら、いろいろ試してきました。でも、心のどこかで「本当はサプリなんかに頼らず、食事の見直しで栄養素を摂らないといけないんだよな……」とも感じていました。皆さんもそんな心の揺れ、経験されたことがあるかもしれません。

心境の変化があったのは、ビタミン高濃度摂取を始める一年くらい前。人間ドックの数値に問題があり、精密検査を受けた内科の先生に言われたことがきっかけでした。「年を取ると、高血圧などいろいろ出てくるけれど、いまはいい薬もあるから。薬漬けみたいに抵抗感があるかもしれないけれど、気にするほどの副作用がなければ、一生飲み続けて、快適に過ごすという選択肢もあるよね。これを薬なしで数値改善しようと思ったら、相当大変なことをやらないと無理よ。それは理想かもしれないけれど、けっきょく貫徹できないなら、薬を使っても、QOLを高める方がいいでしょ」。

当時の自分は、すぐに納得できませんでしたが、反論もできませんでした。そして、冷静に考えれば考えるほど、その通りだなと考えるようになりました。なお、そのときの精密検査は、いったん問題なしで釈放となりました。

2022.11 Jin誌

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この記事を書いた人

小島 庄司Shoji Kojima

多文化混成組織の支援家、Dao and Crew 船長。
事業環境のシビアさでは「世界最高峰」と言われる中国で、日系企業のリスク管理や解決困難な問題対応を 15 年以上手がけ、現地で「野戦病院」「駆け込み寺」と称される。国籍・言葉・個性のバラバラなメンバーが集まるチームは強いし楽しい!を国内外で伝える日々。