コラム
32.「95后」が主流となる時代に向けて
2021年03月10日
人事労務は海外経営の基礎
私は「新型コロナの問題は、ゴールがはっきりしないマラソンみたいなものなので、いま時点の結果だけを見てどんな判断や対策が優れているかなんて分からない。周回遅れと思っていたら、気づけば先頭だったみたいな状況が次々出てくる」と思ってきました。冬の入口において、一層その感を深めています。西欧圏にとっては厳しいクリスマスとなりそうですね。次の春節を迎えるころには、世界に明るさが増しているとよいのですが。
今回から、新しい時代を俯瞰したような話を何回か書いてみたいと思います。といっても新型コロナを経た変化の話ではなく「95后」が中国で主流となる時代の話。新型コロナの影響による社会の変化は現在進行中なので、もう少し固まってから考えたいと思います。
ご存じのように、中国でも日本の「氷河期世代」や「ゆとり世代」のように世代で区切る考え方があります。70年代生まれは「70后」、90年代は「90后」。もちろん上の世代から見れば、いつの時代も若者は新人類ですが、組織経営の現場にいて、ここは大きな変化点かなと感じるのは「95后」です。最初は私だけかと思っていたら、日本人経営者や中国人管理者と話をしていると、同じように感じるという事例がゴロゴロ。それで私はとくに95后の特徴について考えることが増えました。
何というか、仕事とか職場に対する「新米らしさ」「見習いっぽさ」が希薄なんです。
2020.12 BizChina誌
ちょっと骨太な連載解説
日本流が通用しない時代の組織経営
ビジネス情報サイト「チェイス・ネクスト」の連載