コラム

35.「95后」が主流の時代…変化の背景にあるもの

2021年08月12日
人事労務は海外経営の基礎

この稿を書いているのは2月頭。新型コロナは依然として収束の兆しを見せません。春節を勤務地で過ごす仕事人(日本人駐在員も含め)が多く、いつもとは違う様子の迎春でしょう。各国でワクチン接種が徐々に進みますし、来年の春は家族団らんで迎えられるとよいですね。

さて、何回かにわたり「95后の若者はどうも勝手が違う」と書いてきました。これを前提にすると、当然「なぜなんだろう」という疑問が湧きます。こういう調査や分析を見たことがないため(もしご存じでしたら、ぜひお便りください!)、私なりに考えてみました。

新仕事人として社会に出てきた時点の考え方や言動に強く影響を与えているのは、家庭や学校の環境、それに接してきたカルチャーやメディアでしょう。

私の印象になりますが、1990年前後というのは中国の子供カルチャーにとって大きな節目だったように思います。一つは「ドラえもん」、もう一つは「小覇王」。どちらも90年代初頭から中国で広がりました。

小覇王は言ってしまえば中国版ファミコン互換機です。版権のことなど私には分かりませんが、80后の人たちと当時遊んだゲームの話をすると、ほぼそのままファミコンのタイトルです……

90年代は外国文化の黄金期だったと言えるかもしれません。ドラえもんやトムとジェリーなど海外のアニメが多々紹介され、カラオケが広がったのもこの時期でした。

2021.03 BizChina誌

この記事を書いた人

小島 庄司Shoji Kojima

多文化混成組織の支援家、Dao and Crew 船長。
事業環境のシビアさでは「世界最高峰」と言われる中国で、日系企業のリスク管理や解決困難な問題対応を 15 年以上手がけ、現地で「野戦病院」「駆け込み寺」と称される。国籍・言葉・個性のバラバラなメンバーが集まるチームは強いし楽しい!を国内外で伝える日々。